家づくり工房kitote 中山建設  

家具の面材

家具の面材

今回は家具の面材のお話しです。

面材とは家具などの扉や抽斗(ひきだし)の前板の事を指します。

弊社の完成見学会などでお客様から家具が綺麗だとお褒めのお言葉を頂く事があります。一目見て綺麗だと思える要因はおそらく面材にあると思います。しかしながら面材の何が綺麗かと聞かれてなかなか言葉に表せないものです。そこで今回は面材のどの部分にこだわって製作しているかをお伝えしたいと思います。

こだわりポイント①※突板の特注貼り。木の表情は木材ごとにかなり差があるものです。物件ごとに全ての家具で同じ突板を貼る事により部屋全体の自然な統一感がでます。(※突板:木を0.3mmくらいに薄くスライスして合板に貼りつける素材)

こだわりポイント②扉や抽斗の木目をつなげる。扉や抽斗の切れ目で木目が揃ってないと一体感がまるで出ません。特に大型の壁面家具の面材などで木目が繋がっているとかなり自然に見えます。

こだりポイント③節やシミなどを極力目立たなくする。木の突板は自然素材なので当然節やシミなどが出てきます。自然素材とはいえシミなどは良くない部分も多々あります。その部分を極力使わなくて済むように木取りをして、手間をかけて木目を意図的に繋げることもあります。ですが限られた資源ですのでどうしても使わなければいけない場合もあります。その場合は目立たない場所に配置したり家具単体だけで無く部屋全体のバランスを見ています。

こだわりポイント④色味を揃える。kitote の家具は基本的にオイルなどクリア色塗装です。突板を揃えることは色味を揃える事にもなります。しかし同じ突板を使っていても材料の端と端では色味が変わっていってしまう事も珍しくありません。そんな違いのあるものを考えも無しで隣り合わせで使っていると色のチグハグ感で自然に見えません。ここでも全体のバランスを見て配置を工夫しています。

こだわりポイント⑤木の手かけ掘り。木のデザインや素材感を活かすため極力手かけハンドル金具を使用していません。(どうしてもご要望が有ればやります!)手かけなど直接指をかける部分は無垢の木に手かけ溝を掘り込み加工しております。

こだわりポイント⑥薄い大手(おおで)。大手とは面材の縁に貼り木口を塞ぐ無垢の材料のことを言います。大手を2mmまで極力薄くして野暮ったさを消しています。しかし無垢で2mmの大手を製作するためにはそれ専用の機械が必要になってきます。この部分は出来栄えでスッキリさせる為かなりの差がつきます。

こだわりポイント⑦「自然」であること。各ポイントの中で自然というワードをたくさん使ってきましたが、私は自然であるということが一番大事だと思っています。自然とは例えば木を見てみたとき、土があり根っこの部分が太くて上に伸びるにつれ細くなっていき枝が生え葉がつき花も咲き動物や鳥が来て空があるとなります。これは自然の摂理であり人が最も当たり前であると感じることであると考えます。これを例えると木目を縦に使った場合に末広がりになるように配置します。色で例えれば下に濃い色を上は薄い色を配置します。整然としている事、色が揃っている事など感覚の部分においても自然である事を重視しています。

以上が面材を作るうえでこだわっているポイントです。家具を見た時になんとなく綺麗だなと思って頂けたら家具職人として幸いで御座います。

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