一枚板伸長式テーブル①「天板編」
家具屋の五味です。
お久しぶりの投稿になります。
今回は「一枚板で作る伸長式テーブル」の製作を2回に分けて投稿してみます。
一枚板の材種はシンガポールマホガニです。
このシンガポールマホガニーを加工してみて思ったことは、
比較的に比重が高くやや硬質で重たい割には木目の表情が非常に柔らかい木だなという印象です。
一枚板を荒木の状態で入荷したので先ずは平面を出します。
荒木の状態では見た目では分からない様な反りやねじれがあります。
反りやねじれを取り除き、尚且つなるべく厚めに仕上げる事が重要になります。
板を置く台の平面をレーザーで測定し調整します。
これは今回の全ての作業の中で一番重要な作業です。
地味ですがシビアに調整します。
平面を出した台にルーター治具をセットして切削していきます。
先に削れた部分が捻じれや反っている部分です。
徐々に全体を削り上げると平らな天板になります。
その次は一枚板の特徴でもある耳と言われる側面部分の仕上げをします。
この部分は皮目の白太でもありますので比較的に柔らかい材です。
ですので、普通に仕上げると削れ過ぎてしまい元々ある木の皮の表情を失ってしまいます。
使う道具を選び皮目を残しながら仕上げなければなりません。
木の皮の筋が残っているのが分かりますでしょうか。
全体をカンナとぺーパーで一通り仕上げます。
さて、ここからが今回の本題伸長式です。
伸長式テーブルにする為に天板をカットしていきます。
この作業は木目や木の幅がズレてしまうので、切り直しがきかず一発カットです。
丸ノコの切れ味やカット治具も念入りに調整します。
緊張度もMAXです。
そして木口の仕上げを施しピアノ丁番を付けていきます。
さて、この後どうなるのでしょうか。
NEXT→一枚板伸長式テーブル②「伸長脚変」へ続きます。