
家づくりQ & A
家づくりに関するご質問にお答えします。
第8話:無垢材をふんだんに
2020.03.26 カテゴリ:新しくて懐かしい家
新しくて懐かしい家。
第7話でご紹介した通り、このお家は、様々な樹種を使っています。
今回は様々な樹種を使った造作の様子をご紹介しましょう。
まずは階段。
1階から2階への階段は栗、2階からの階段は胡桃です。
作業場に搬入された材料です。
ここから材料の幅はぎをして現場へ持っていきます。
「幅はぎ」とは、材料を幅方向に接着して材料幅を広くしていく方法です。
無垢材を知りつくしている家具職人の五味がはぎ担当です。
現場の階段の様子は・・・
あの材料の状態からきれいに加工されて階段の姿に。
こうやって、一つ一つ細やかで丁寧な作業を積み重ねて出来上がっていきます。
こちらは、欅の玄関框取付と、桧のなぐりフローリング張りです。
「なぐり」というのは、板の表面に道具の痕跡を残し、それを味わいとしてみなす日本の伝統的な技法。
門扉や数寄屋建築に欠かせない技法であり、現代において、意匠性を高めるデザイン要素のひとつだそうです。
スプーンで削ったような模様。水が波打つようにも見え、リズミカルで躍動感が感じられます。
玄関から入って初めに目に飛び込んでくるこの床、きっと、とても印象的になりますね。
そして、大迫力のアピトン羽目板の玄関ドア!
アピトンって聞きなれない材ですよね。
東南アジア原産のもので、耐久性・耐水性に優れている木材だそうです。
木材が割れたり亀裂が入りにくい優れた耐久性が特徴で、
アピトンが持つ独特なヤニ(樹脂)によって虫を寄せ付けず、カビもはえにくく、
少々の雨、霧、雪、湿気が入ってきても大丈夫な耐水性を備えている。
しかも低価格!
なんだか、とても魅力的に聞こえます(^^)
これから使う方が増えてくるでしょうか。
少し前に作業場で秋元大工と五味が組み立てていた玄関枠とともに、
現場に取り付けられるのが楽しみです。
無垢材をふんだんに使った造作は楽しい!
大工さん、家具職人さんたちは大変ながらも、楽しんでいる様子です。